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グループ展「goen」の会期が無事に終了致しました。


共に、展示したメンバーをはじめ、
機会をくださった稲垣恵さん、
粟カフェのみなさん本当にありがとう。


そして、会期中、貴重なお時間を用し、
会場に足を運んでくださった
お客様、ありがとうございました。

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今回、「その瞬間」と題して15枚の写真を展示しました。



これは4年前、母が亡くなる3日前の11月30日から、
告別式が始まる直前、12月6日までの写真です。


この写真を展示するにあたり
まずは、母の死を、その現実を受け入れ、
これからの生活と向き合えてからと考えていました。



東京を離れ、徳島に導かれ


神山という土地で、「死」と「これから」を向き合う時間をいただき
苦しみながらも、この2つを受け入れる準備ができてきました。


その反面、自分の写真と向き合う時間も多々あるなかで、
自分がむかう写真の方向性が分からなくなりました。


考えるほど、ますます分からないことだらけ。


でも、自分の写真に自信がなくなろうと、
しょうもないと思おうと、
それでも、自分の写真を信じてやれるかどうか


そこに辿りついたとき
だからこそ、
一生かけてチャレンジするに値することなのかなと。


そう感じてから、肩の荷がおりました。
とにかく、やり続けるしかない。
その覚悟がこれから大切なんだと。


その、気持ちに逆らわず、
まっすぐに、裸の状態で
言葉を、思いをそして写真を伝えてみました。


これから表現していきたい、
伝えていきたい写真の原点。


まだまだこれからですが、
ひとつひとつの出会いを大切に、
そこでつながる人のご縁に感謝しながら。

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もう一つ。
僕にとっての家族。


父と母は物心ついた時から、仲が良くなかった。
そんな2人をいつも一番近い場所からみていた。



そのとき感じたことは
家族ってめんどくさい存在だなって。


そして何より寂しかった。


病気が分かってからも、変わることなく
死ぬ間際まで、両親は気持ちを交わしきれず別れを迎えたと思う。

人は失ってから、大切なものに気付く。
父もそうだったはずです。


家で過ごせる最後の夜

寄り添うように母の隣で、寝る父を見て
そこにある愛が、形として垣間みれました。


ほんの少しだけ家族っていいなって
心から思い、僕も救われた気がします。

最初で最後の、両親への感謝。


では作品をどうぞ。

『その瞬間』